今年1月の大学入試センター試験で外国人参政権をめぐる不適切な設問が指摘された問題で、「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)は同センターに質問書を送付し、設問に対応する記述がある教科書は現行17種類のうち35%の6種類に過ぎないといった疑問点を指摘、同センターに回答するよう求めた。同センターはこれまで「多くの教科書に準拠した出題で全く問題はない」とする見解を示していた。
批判が出ているのは、「現代社会」で日本の参政権をめぐる5つの選択肢から適当でない記述を選ぶ問題。選択肢の一つに「最高裁判所は外国人のうちの永住外国者等に対して地方選挙の選挙権を法律で付与することは憲法上禁止されていないとしている」とあり、センターはほかの選択肢を選ぶことを正解とした。
10日付で送付された質問書では、センターの「多くの教科書」という見解には無理があるとした上で「何%の教科書が記述していれば試験問題として作成可能な『多くの教科書』と言えるのか」をただした。
また、一橋出版の教科書には「最高裁判所は1995年2月に永住外国人にも地方参政権を認める余地のある判断を示したが、2000年6月の判決では、地方参政権を日本国民に限っている公職選挙法などを合憲とした」とする記述があり、「この教科書を使用した受験生が当該設問に解答し得るとした理由」にも回答を求めるなどした。
さらにこの判決で地方参政権付与が「憲法上禁止されているものではない」とある記述が傍論に過ぎず、判決として効力を有する本論部分の結論と異なる点を踏まえての出題だったのかなどをただしている。
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さらにこの判決で地方参政権付与が「憲法上禁止されているものではない」とある記述が傍論に過ぎず、判決として効力を有する本論部分の結論と異なる点を踏まえての出題だったのかなどをただしている。
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by iv40szbdnk
| 2010-02-23 09:37